2012/05/12

アジェンダ・レベルの考え方

【「自分アジェンダ」とは・・・】


「自分」というと、物理的な肉体の「自分だけ」と思うかもしれません。

でも、自分が幸福感、満足感、充実感を感じるとき、自分だけが幸福、満足、充実を感じているときでしょうか? たとえば、大事な人が幸福、満足、充実を感じているときにも、自分は幸福、満足、充実を感じてはいないでしょうか?

相手の幸せが自分にとっての幸せと感じるような大事な人とは、身近な人々、たとえば、配偶者、子供、親、親族、友達、仲間でしょうか・・・・

そして、ともに生きる職場の人々、近所の人々、コミュニティの人々・・・

さらに、同じ国の人々、同じ地球に生きる人々、植物、動物、自然、そして宇宙・・・

そんな風に、「自分」という意識を広げ深めることができます。




「自分」の意識が広がり深まれば、「自分がなぜここに生きているのか」、「自分はなにをすべきか」を感じることができます。そして、「自分」の意識が広がれば広がるほど、深まれば深まるほど、「自分はなにをすべきか」について自分なりに納得のいく実感を感じることができます(自分が「調和している」という感覚)。

この実感は、本来はどのような人にもあるものだと思います。これに気づき行動を起こせば、幸福感、満足感、充実感を感じますが、気づかずに行動しないでいると、常になにか物足りない不足感を感じます。

「自分アジェンダ」では、この「自分の意識」の広がりや深さを「アジェンダ・レベル」ととらえています。


【アジェンダ・レベルの考え方】

「自分」さえよければいい、自分の利益が一番という意識もあります。
自分の身近な人たちさえよければいい、身近な人たちの利益さえ守られればいいという意識もあります。
自分が生きている周囲さえよければいい、周囲の利益さえ守られればいいという意識もあります。
あるいは、地域全体、国全体、世界全体、地球全体、さらには宇宙まで視野に入れて、全体の調和を考えるという意識もあります。

意識は、空間的な広がりだけではなく、時間の広がりも考えられます。先祖を大切にする、あるいは子孫の繁栄を願うということは、過去や未来に対する意識が高いことになります。

意識が狭く浅いアジェンダでは、一部の利益だけを追求することになり、他者への侵害や、全体環境の破壊などを起こすことがあります。たとえば、一企業や一地域だけの利益のために、ある地域に環境破壊を起こした場合、その影響は巡り巡って、他の地域への災害や異常気象につながることがあります。この異常がまた、巡り巡って、別の地域や地球全体に異常を起こすこともあります。

人間も自然も、地球も宇宙もつながっていると考えれば、どのようなことも巡り巡って、自分たちに帰ってきます。つまり、ひとりひとりの行動が、自分にも全体にも帰ってくるのです。

その意味で、「リーダーシップは循環する」といえます。

一部に不利益をもたらすリーダーシップがあれば、マイナスの影響は一部だけではなく、巡り巡っていずれ全体に及ぼし、そのリーダーシップが強力であれば、大きなマイナスの影響は時間をおかずに全体に及ぼすことになります。

逆に、意識が広く深いリーダーシップがあれば、プラスの影響が巡り巡って全体に渡ります。ひとりひとりが意識が広く深いリーダー行動をとることで、全体の調和がより高まると考えられます。

全体的な調和を考えるリーダーシップには、アジェンダ・レベルを高めることが求められます。
「自分アジェンダ」では、アジェンダ・レベルを高めることをめざしています。